組曲「カレリア」 「行進曲風に」(鑑賞) の学習指導例 教育出版社 5年 鑑賞教材
●授業展開例 (1)「 旧友」など一般的なマーチを行進しながら聴き、行進曲に慣れ親しむ。 (2) 「カレリア」と出合い、「行進曲風に」で行進してみる。
→ ちょっと速い。「なんでだろう?」 (3)「カレリア」の作曲背景を知る。
* カレリアは、新婚旅行に行った時のワクワクした気持ちが曲になったことを伝える。 (4)課題「この曲のワクワク度を探そう」を提示する。 (5)曲が6場面に分かれていることを提示する。
*各場面のワクワク度を線グラフや点数化。自己採点。
(6)ワクワク度がどうして高くなったのか、音楽の素を根拠にする。 (例)・第1番の低音、上行旋律
・第6番 テンポ 強弱 旋律アとイ など。 ・終始、弦楽器のリズムずっとタッカとなっている。 (7)ワクワクポイントを全体で共有し、聴いて確認。
→ アクティブラーニングの導入場面。工夫の余地あり。 ●メモ
・ 教出のCDには、チャプターがついている。いいなあ・・・。 ・ 題材を貫く言語化された明確な課題意識を持たせる。今回は、「ワクワク度」という言葉で音楽の素と気持ちを関連づけさせ、子どもの興味を引き出した。
・鑑賞の授業でありがちな「【リズム】【音色】に気をつけて聴こう。」など、取り上げる音楽の素を焦点化する聴き方は、丁寧な知覚指導法だが、分かっている子には、つまらなくなってしまう。
・児童が、その音楽の「魅力」を自ら思考、判断、表現できる力を育てていく必要がある。思考するための、教師・児童の共通アイテムは、〔共通事項〕である。
アクティブラーニングについて
(1)教育課程企画特別部会における論点整理について http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/053/sonota/1361117.htm
・特に、文科省指針は、「初等教育資料」に分かりやすく掲載されている。 ・余談だが、文科省もyoutubeを利用している・・・。しかも、この論点整理小一時間の動画(笑)
(2)アクティブラーニング(以下AL)とは何か
・いわゆる「主体的・協同的学び」
・次期改定で示されるのは、ALへの「転換」ではなく「充実」である。
・従来型の授業の必要性も加味したうえで、ALの充実が求められているのであって、すべての授業、すべての科目でALを導入し、授業スタイルの舵取りを大きく転換する、という考え方ではない。
・内的ALと外的ALがある。必要なのは、児童の内的ALを充実されることだ。
(3)目指すアクティブラーニングの像
・学びへの深さがある、対話がある、主体性がある。
・言葉、図式、身体表現などアウトプットする学習場面を取り入れる。
・「教師が設定した課題」も、必要である。
・大きな学力差のある通常学級の児童が、対話や協同的問題解決に参加できるよう、共通知識やコミュニケーション知識をもっておくことは不可欠。そのための教師の丁寧な説明、教師の深い教材研究が今後も、必要である。
・深い学びの過程、対話的な学びの過程、主体的な学びの過程。どれも「過程」の中で求められる。