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合奏編曲法と器楽合奏のあり方


GW、ほぼ在宅で器楽合奏の編曲をしていました。

今日は、学校の音楽の授業での器楽合奏の在り方について、自分の器楽編曲法についての記事です。

今日、学校では、「習得型」に加えて、「協働型・活用型」の授業が求められています。

言いかえると、

「演奏の技能を身に付けること」

に固着・終止するのではなく、

「人と関わり合いながら、演奏の技能を生かして、よりよい音楽にしていくか」

について追求していくということです。

なので、「授業時間を何時間もさいてトコトン練習する授業」は、時代に即していないといえます。

(自分が子供のころは、まさにトコトン練習する・・・だったような気がしますが)

けれども、音楽会を催す以上、ある程度の聴き映えを求められ、聴き映えを求めるには、練習も必要だというのが音楽の世界というもの。両者、真向から対立する価値観のせめぎ合い。

そこで、以下、音楽会(授業)で扱う合奏に対する私見をまとめてみました。

♦1♦

音域が狭く簡単だが聴き映えがする楽曲を選曲する。

♦2♦

適宜、音を省くなども積極的に。演奏しやすいように、指導しやすいように自分が編曲する。

♦3♦

同じ楽器でも、プロコース、目標コースなど難易度別に複数を編曲し、子ども達自身で選択できるようにする。

♦4♦

全員が演奏できるようになってほしい楽器は、易しめに編曲する。

♦5♦

全員が演奏できる必要のない難しいレベルの選択楽器は、授業中は、階名読みやリズム読み程度、紹介にとどめ、深入りしない。楽器の練習は、休み時間等、練習に来てくれた子に丁寧に教える。

♦6♦

教師がついていなくても、自主練できる環境をつくる。

この6つ。留意事項については、それぞれ

♦1♦選曲のポイント

ハ長調ドレミファソで大部分、演奏できる具体曲。「トライエブリシング」「世界に一つだけの花」「Get wild」「The Rose」「喜びの歌」「聖者の行進」など。

♦2♦編曲のポイント

・「パターン音楽」「繰り返しの音楽」にする。例えば、同じリズムの繰り返し(音程が変わっていくだけ)など。同じ構成の繰り返し、A-B-A-B、A-A-B-Bで終わるなど。

・市販楽譜は、参考程度。そのまま使わない。楽器数実情や児童の実態をよく見て自分が編曲する。

・主旋律と副旋律のドレミ読みが1回で済む「組み合わせ」の編曲を多用する。

         Aメロ1回目    Aメロ2回目

 リコーダー   主旋律A      副旋律B

 木琴      副旋律B      主旋律A

・原曲のよさを損なわない程度に16分音符や臨時記号を潔くカットするのも、いとわない。

・「変奏曲」形式を使う。拍子を変える、リズム、和音、使用楽器を変える、など。

・高学年では、主旋律と副旋律が両方味わえるような編曲にする。

・低学年、中学年は、普段授業で扱っていないような楽器、使う楽器の種類を広げすぎない。音楽会のプログラミングとして、高学年になるにつれてだんだん編成規模が大きくなっていくようにする。1年生からでかい編成合奏をやっても、高学年の立場がない。加えて、1年生に「高学年は、すごいなっ。」て思わせないといけない。

・完全な私見だが、最近の自分の学年合奏の傾向として、

 低学年は、鍵ハモと簡単な打楽器を中心に。木琴や鉄琴は、扱わない。

 3年生は、リコーダーと簡単な打楽器を中心に。木琴も、入れて。

 4年生は、リコーダーと簡単な打楽器を中心に。木琴+鉄琴を入れて。

 5年生は、鍵ハモを中心に。電子ピアノ、ドラムなどのリズム打楽器も入れて。

 6年生は、ハイブリッド(鍵ハモかリコーダーから選択)。学校にある楽器を選択肢に。すべて使わないけど。

・続いて各楽器の編曲に対する私見

 鍵盤ハモは、主旋律最強。リコーダーは、対旋律最強。

 アコーディオンは、指導も扱いも面倒なので使わない。(電子ピアノで音色補う)

 木琴は、リズム伴奏。リズムパターンにのせてなるべく順次進行となるような和声音をなぞる。

 鉄琴は、対旋律を補うか、和音の補充に。または、木琴と同じリズムパターンにするか。

 鉄琴+木琴でリズム伴奏に。(鉄琴ターアーターアー+木琴ウンタンウンタン)

 電子ピアノは、ベース、和声を厚く。のばす系の音色または、リズム伴奏に。

 打楽器は、難しい・・・。(打楽器専攻の友達を尊敬する)

♦3♦

「選択する」ということは、「自分の技能を客観視して活用している」ことにつながるのではないか。

但し、自力で判断できない、高望みをしすぎる子どもへの道しるべは、必要。

♦5♦

楽器がやりたい子、発展的な事項を身に付けたい子は、休み時間を使っても熱心に練習しにきてくれる。また、評価A(できる)子ども達が評価B(ふつう)の子ども達へ与える影響力はとても大きい。つまり、「Aちゃんは、すごいな。追いつきたいな。」という気持ちにさせるのが大事。(→自分は、これを「テーブルクロス現象」と呼んでいる。真ん中をひっぱると、角も引っ張られる。)

♦6♦環境づくりで考えられること。

・希望者へのパート別CD配布。(家で聴く用)

・模範演奏ビデオづくり&休み時間、児童が操作して見られるようにしておく。

・(著作権の許す範囲での)学校Webやyou tubeへの音源公開。

昨年度、全部の楽器の演奏を自撮りしたビデオをつくった。つくったビデオのファイルは、パソコンに入れて、クリック一つで聴ける、見られるようにした。教師一人では、複数の子を同時に見切れない。

このビデオの取り組みは、子ども達も休み時間によく活用してくれていたように思う。家では、子ども達は、you tube動画をよく見ているようなので、こういう練習方法は時代にあっているのかもしれない。(さらに、著作権の問題がカバーできれば、You tubeや学校ホームページに音源を公開し、夏休みの宿題にするなども◎。ついでに、保護者と子どもが、タブレット・スマホの使い方を話し合ってもらう家庭教育の機会にも、なるし!←ICT機器教育の観点から、これ大事。)

本日の記事は、私見が多く含まれ、的外れなこともあるかもしれません。ご承知おき下さい。

眠たい目をこすって書いたので、誤字脱字も失礼いたします。


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