日本のわたべうたは、本当に奥が深い。
・歌いながら遊べる。(歌う機会が必須となる。)
・何度も遊びたくなるようなゲーム性がある。
・身近な道具で遊べる。
・人と関わって遊べる。
・少ない音数(1~3音音階や日本旋法)で歌える。
これらは、授業づくりにおいて活用できそうなことは間違いない。
さて、季節柄、ある日、こたつでみかんを食べていたら、家族と最後の1つを誰が食べるかという醜い争いになったなんてことはありませんか?(房を分けて食べる発想はないものとする。)
ふと、これを題材に新年の常時活動(遊び歌)をつくれないものかと、ひらめいた創作遊びを紹介させていただきます。
もし、これをご覧になり、チャレンジしてみよう・・・と思う方がいらっしゃったら、感想やアレンジのご意見をいただけたら嬉しいです。
ちなみに、「冬は、こたつにみかんだろ~。」って私は思えるのですが、こたつがない家や、こたつのいらない暖かな地方の場合、「こたつ」を「つくえ」とするとよいと思います。
<曲名>
「みかん たべよ」
(作詞作曲ゲーム立案もオリジナル)
<用意>
・消しゴムなど回せるものをグループに1つ。
本物のみかんは、授業では用意できないだろうから、みかんのおもちゃがあれば◎
ちなみに、amazonでみかんの食品模型(おもちゃ)10個入り¥1380を私は買いました!
「みかん おもちゃ」で検索してみて下さい。
https://www.amazon.co.jp/ /dp/B00UW7ISIC/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1546029963&sr=8-1&keywords=%E3%81%BF%E3%81%8B%E3%82%93%E3%80%80%E3%81%8A%E3%82%82%E3%81%A1%E3%82%83
<遊び方>
1、3~5人グループになり、丸くなって座る。(推奨4人)
2、中心に(消しゴム/みかん)を置く。床上でも机上でも。
2、歌を歌う。(譜例以下)
3、「ひとつ、ふたつ、みっつ、よっつ、いつつ」の部分は、数に合わせて、ミカンを右隣(左利きが集まれば左隣でも…)に渡す。
4、いくつの「つ」の部分と合わせて、指で1~5好きな番号をじゃんけんのようにみんなで一斉に出し合う。
5、全員が全部違う番号になった場合
前においてある(消しゴム/みかん)を取る。
(消しゴム/みかん)を取った人が勝ちとなる。
6、一組でも同じ番号が出た場合
最初から歌い直す。
(消しゴム/みかん)を間違って取った人はお手付きとなり、頭の上に両手を載せて1回お休み。歌うだけ。リアルみかん合戦の場合は、もりあがる。
<見方・考え方>
1、音楽的(作曲的)な見方・考え方とゲーム性
・変拍子(強いて言うなら7拍子)と休符の効果により、みかんを回すタイミングが不規則でスリリング。(「あんたがたどこさ」のような感覚に近いか)
・ひとつ、ふたつは、2拍分使うため、回しやすい。曲の終わりに向かって切迫感を出すために1拍分のみっつ、よっつは、忙しく、焦る。焦った分、いつつの前後に休符を置き、取り戻せるようにしている。
・いつつの後の2拍の休符は、無音となり、「拍の共有」が必要となる。
・最後は、強迫(1拍目)で終わり、「じゃんけんぽん」で合わせやすい。
・「ソラシ」3音でできているため、カノン唱や平行4度唱にしても歌うことができる。変拍子と重なり、つられやすく面白いはずである。
2、算数的な見方・考え方とゲーム性
(結論)遊びとしては、「4人」がベストな気がする。「5人」だと、ほぼ終わらない。
(理由)全員違う番号を出す確率を求めますと…。
3人の場合は、約2回に1回で簡単すぎ。
【式】(5×4×3)÷(5×5×5)=12/25
4人の場合は、約5回に1回で一番ゲーム性が高い。
【式】(5×4×3×2)÷(5×5×5×5)=24/125
5人の場合は、約125回に1回でゲームがさっぱり終わらない。
【式】(5×4×3×2)÷(5×5×5×5×5)=24/3125
3、社会的な見方・考え方
ゲームや音楽性とは全く関係がないのですが、社会(ランキングや地理)が好きで気になったので調べましたところ、日本の生産量ランキング(平成28年資料)だと、
第一位 和歌山県 シェア20%
第二位 愛媛県 シェア15%
第三位 静岡県 シェア13%
第四位 熊本県 シェア10%
第五位 長崎県 シェア6%
*我ら埼玉県民には、秩父の風布みかんがありますが、埼玉県はランキング外。多分、山間部は、寒いからだろう。
*生産している中で一番北緯にある県は、どこなんだろう。(ランキングでは千葉県21位が北緯県最後。みかんは、あったかい山の斜面でないと栽培できないイメージ。九州は、全県で生産!すげ~)
4、国語的な見方・考え方
こちらも、ゲームや音楽性とは全く関係がないのですが、先日、プレバトで「みかんとこたつの写真で一句」で感動した一句が以下。
「婆やは蜜柑 食べ続ける 妖怪」(立川志らく)
破調からの最後の「妖怪」の落ち、1つ1つは簡単な言葉だからこそ本当に面白いと感じました。「千と千尋」の湯婆(ゆばーば)みたいなすげー婆さんがふと頭に思い浮かびました。
なお、最近は、プレバトの俳句コーナーがとても楽しみです。
https://www.himajinlife.com/entry/pressure-battle_20181220