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私の合奏編曲法


夏休みお盆休みをつかって、秋の音楽会の合奏曲の編曲をいくつかしています。

日本の?先生方は、表現に関心が高く、表現の指導法や音の出し方そのものの研修会が大変多くあります。半面、編曲そのもの、作曲自体に目を向けて、その編曲効果や練習時間コスパについての是非については、ほとんど議論が交わされることがないと思われます。

私は、作曲学科卒業のせいか、表現がどうのこうの・・・、というより、その楽譜自体の出来や不出来に興味がいまだにいってしまいます。特に、少ない練習時間、簡単な楽譜の中で、効率・聴き映えを重視する編曲。求めてやみません。

そこで、本記事は、最近の私の編曲法について記していきたいと思います。

編成は、以下とします。

①リコーダー

②鍵盤ハーモニカ

③電子ピアノ

④木琴

⑤鉄琴&グロッケン

小学校おなじみ?のアコーディオンを使いたいという方もいると思いますが、蛇腹の練習に多く時間を使ってしまう、重たい、100人くらいで合奏するには音が小さく埋もれがち、けんハモに似たリード音という理由から、私は使わないことにしています。

さて、それぞれの楽器の特徴と編曲のコツをみていきましょう。

①リコーダー

・役割

リコーダーと鍵ハモで、主旋律を担当できる楽器。

・スタンス

③④⑤の楽器は、音楽が得意な子が立候補しがちで編曲的に無茶できるのだが、リコーダーとけんハモは、違う。消極的な子や苦手な子が在籍している。そのような中、なるべく簡単めに編曲するのがよいと感じる。

・特性に対する編曲法

高いド~ソあたりが、合奏でうもれない。また、白玉オブリガートがとてもきれいに響くので、副旋律のようなオブリガートをつくるのがうまくいく。副旋律のようなオブリガートのつくり方は、コードの構成音を見て、順次進行(隣同士の音)で、うまくつなぐのがよい。隣同士の音が構築できない場合は、非和声音で経過音を用いるか、跳躍(音を飛ばす)するかのどちらかだが、前者は音のぶつかりが気になることも。

また、変化音に弱く、♯や♭がつくとたちまち、演奏のレベルが上がる。なので、移調や多少の省略なども許容して、白鍵のみで編曲をすませられればベストである。

②鍵盤ハーモニカー

・役割

鍵ハモとリコーダーで、主旋律を担当できる楽器。

・特性に対する編曲法

リコーダーが高音優位に対し、けんハモは、低音から高音までまんべんなくなるので、低中音域でも、主旋律を担当しうる。

鍵ハモは、変化音に強い。♯や♭がついてもリコーダーより安心して演奏できるので、主旋律がなおさらよい。

鍵ハモは、リコーダーに比べて跳躍に弱い。音が飛ぶときに難しい。

鍵ハモは、和音が鳴る。3度程度の多少のコード演奏などは、やりやすい。

鍵ハモは、強弱がつく。音色も多少なりとも変わる点も、リコーダーより優れている。

よく話題となるのが、長いホースを使うか否か。短いホースのほうが、細かいアタックやタンギングが遅れないのだが、いかんせん、苦手な子もいるので、無茶せず、鍵盤の手元をみながら吹くのでよいと思う。

最近は、鍵盤の持ち方が変わりつつある。鍵盤の音が出る穴が裏にあることから、裏を客席に向けるのがよく響くが、縦に持つプロ奏者が増えている。

③電子ピアノ

・役割

和音、ベース、副旋律

・特性に対する編曲法

ピアノを習っている子が担当することが多いので、難しい編曲にも耐えうる(笑)電子ピアノは何といっても、音色が変えられること。違う音色で2種類の編曲をつくると楽器の種類が増したように感じる。

電子ピアノの音色設定は、私は保続音を選ぶことが多い。(ストリングスか木管系)特に、コードを演奏していないと、合奏が不安定になるので、左手は、ベースや和音の白玉となることが多い。

④木琴

・役割

リズム&和音

・特性に対する編曲法

木琴は、短めの減衰音である。そのため、生き生きしたリズムと和音がよく合う。

どんな楽曲でも、ベースとなるリズムを決めて、そのリズムを繰り返しながら、和音だけ変えていく。いくつもリズムパターンは、考えられるが最近私が、ハマっている?よく聴こえるなあと思うリズムは、以下。

4拍子系

3拍子系

もちろん、リズムばっかり同じだと飽きるので、Bメロ、曲の途中の主旋律を1か所、木琴のソリとして、活躍の場を持たせる。

話題となるのが、トレモロ。なかなかきれいに聴かせるのが難しいが、メロディラインの場合や白玉の場合は、積極的にトレモロをいれるようにする。

⑤鉄琴&グロッケン

・役割

主旋律、副旋律、和音

・特性に対する編曲法

①主旋律、副旋律

合奏が爆音でも、よく響くので主旋律、副旋律どちらも向いている。

リコーダー+鉄琴、鍵ハモ+鉄琴も向いている。

主旋律の掛け合いとなる副旋律を意識的に編曲することが多い。

②木琴とセット

先ほどの木琴のリズムパターン、4拍子の(4)、3拍子の(1)の小節冒頭の4分休符を補うように入れる。木琴+鉄琴でリズム和音軍を構成すると合奏で合いやすい。演奏や指導が簡単になるため、木琴と同じ音でも、音色が違うので、オススメ。

③グロッケンと鉄琴を分ける

グロッケンと鉄琴は、本来役割を変えるべき楽器なので、グロッケンは、より主旋律・副旋律向け。鉄琴は、和音向けとなるだろう。しかし、指導時間があまりとれない場合、重ねてしまうこともあり。


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